株式会社うるる様
2001年設立。クラウドワーカーという「人のチカラ」を集約するクラウドソーシングプラットフォーム事業を軸に、労働力とITを掛け合わせて低コストかつ高付加価値のプロダクト開発を実現するCGS事業を展開。また、DX、電子化、BPR、SaaSの裏側など、人力を活用したソリューションを提供するBPO事業も行う。 これら3つの事業で日本の社会課題に向き合い、「労働力不足を解決し 人と企業を豊かに」というビジョンの実現に取り組んでいる。
開催日
2022年6月28日
種類
バーチャルオンリー型株主総会
近藤 浩計 様
取締役Co-CFO
曽與島 弘貴 様
経営企画部
佐藤 晴奈 様
IR室
クラウドワーカーという「人のチカラ」を軸に、「労働力不足を解決し 人と企業を豊かに」というビジョンの実現に取り組む株式会社うるる様。今回は、取締役Co-CFOの近藤 浩計様、 経営企画部 曽與島 弘貴様、IR室 佐藤 晴奈様に取材し、Sharely(シェアリー)導入の経緯をお伺いしました。
準備は我々3名で行っていましたが、取締役の近藤は株主総会に参加してしまうので、当日は曽與島と佐藤、経営企画管掌の執行役員Co-CFO、そして情報システム部から1名、合計5名で運営しました。今回が初のバーチャルオンリーでの開催だったので、様々なケースを想定し、シミュレーションを行う検討時間がありましたが、それ以外の準備期間はこれまでと変わりません。リアル会場があると受付や案内などの対応が必要ですが、バーチャルオンリーにすることで、総会当日のスタッフ数は大幅に減りました。
実は昨年もバーチャルオンリーを検討していたのですが、検討期間が短すぎたことと、事例もほとんどないタイミングだったので、関係者が納得するほどの議論ができませんでした。そこで今年は時間をかけて検討したのですが、もともと当社は来場される株主の方があまり多くありません。それでもホテルの会場を用意して、コストも人的リソースもかけて開催していたのですが、数少ない参加者の中には、遠方からお越しいただく熱心な方もいらっしゃって、逆に株主の方に負担をかけているのではないかと感じました。バーチャルオンリーにして、全国どこからでも参加できる株主総会にした方が、結果的に満足度が上がるのではないか、コストメリットもありそうだ、そんなことを考えているうちに、これまで株主総会の会場にしていたご近所のホテルがなくなってしまいました(笑)会場の件が後押しにもなり、今年はいきなりバーチャルオンリーで開催することになりました。
一番不安だったのは、当日のオペレーションがうまくできるかどうかという点。事務局が誰もバーチャルオンリーをやったことがないので、例えば音声が聞こえないという通信トラブルの可能性や、配信への不安など、懸念事項はいくつもありました。これまでと会場が変わるので、人と物の配置が全く異なります。今までは慣れ親しんだ会場だったので、配置やタイミングを事務局が把握できていましたが、シナリオは一新され、入りのタイミングから全てが変わってしまいました。
株主の満足度を上げるためにバーチャルオンリーを開催したのに、結果的にご満足いただけなかったら元も子もありません。不安しかない我々でしたが、Sharelyの担当者に他社事例を交えてサポートいただいて、当日までに不安を解消することができました。
Sharelyはコスト面の手軽さと担当の方の熱意に惹かれました。当社が使用しているチャットツールでコミュニケーションを取っていただけるなど、レスポンスが早くコミュニケーションが取りやすかったです。不安なことがあって「ちょっと来てください!」と言ったら、すぐに駆け付けていただいたこともあり、精神的にとても助かりました。
議決権行使をオンラインで行う点は、リアルとの大きな違いです。今回は、Sharelyのシステムを使って、オンラインの議決権行使を無事に行うことができました。また、代表に向けてのカンペ出しも、リアルとバーチャルで異なるので気を遣いました。ただ、見えないところにそっと出すこともできるので、カンペ出しのバリエーションが増えたことはメリットとも言えます。
リアルでもやろうとすればできるのかもしれませんが、バーチャルオンリーにした結果、事前に質問を受け付けられるようになりました。当日に質問をいただいていきなり回答を振られるよりも、余裕を持って回答案を考えることができるので、出席する役員の負担も減ったと思います。また、リアルよりも参加者が増えて、当日もたくさんの質問をいただきました。リアル会場で、他の方も見ている中で手を挙げるのは勇気が要るものですが、バーチャル環境だと顔が出ずにテキストで質問ができるので、株主の方からすると聞きやすいのかもしれません。当日の質問も、回答までにはタイムラグがあるのできちんとお答えすることができました。
興味深かったのは、株主の中に「お風呂に入りながら観てました」という方がいらっしゃったことです。ついにバスルームから株主総会に参加することができる世の中になったんだ、バーチャルならではの画期的なエピソードだと感じました。
株主の中には、「直に顔が見たい」「直接質問をしたい」というニーズもあると思います。また、今回は起こりませんでしたが、万が一通信障害が起きてしまった場合に、議長が決断してリリースを出す可能性があります。「絶対に障害が起きない」とは言い切れないので、仮に起きた場合の対応コストを考えて準備しておく必要があることは、バーチャルオンリーのデメリットと言えるかもしれません。
株主の方にご満足いただけましたし、事務局としてもスムーズに開催できたと思います。動議への準備もしていましたが結果的に出ず、Sharelyの知見を交えたシナリオを作ったことで、滞りなく運営することができました。株主の方の満足度が高く、事務局の負担を減らすことができたので、双方にとってメリットがあったのではないでしょうか。
社外役員はオンラインで参加したのですが、当日にコミュニケーションを取る際の取り決めをしていなかったので、ちょっと苦戦しました。本来であれば、当日の連絡はチャットツールを指定するなど、周知をしておく必要があると感じたので、次回機会があるなら、その辺りは改善したいですね。
当日にテキストで質問が来た時に、バックエンドで事務局が整理しやすくなる機能があると嬉しいですね。事務局が役員に質問を振ったり、裏側でやり取りしたりするチャットツールのような機能もあったらいいなと思います。今回はWordで作成したシナリオを紙で準備して、手元に置いて進捗確認をしていました。でも、何かあって持ち場を離れてしまうと、進捗が分からなくなってしまいます。Sharelyに当日の流れを登録できるといいかもしれません。
なお、当日の流れは、事務局だけでなく株主の方も見えると現在の進行状況が分かりやすくなるのではないでしょうか。やっぱり株主の方に満足していただきたいのが一番なので、満足度を高められる機能があると嬉しいですね。
まだまだ小さい企業なので、IR/SR活動を通じて認知度を高めていきたいと考えています。機関投資家の場合は1on1の説明機会があるのですが、同じことを個人投資家に向けて実現するにはハードルがあります。でも、オンラインを通じて匿名で質問する機会があれば、個人投資家に興味を持ってもらえるかもしれません。実は、当社のTwitterアカウントや近藤のアカウントにて、質問箱を設けて積極的に回答をしています。こうした活動を通じて情報格差を埋めていきたいですし、我々としても個人投資家がどのようなことに関心を持っているのかを知ることもできるので、IR活動の改善に繋げられると考えています。
バーチャル株主総会に限らず、リアルで開催してもトラブルは必ず起こり得るものなので、どの形式も最終的には同じだと捉えています。我々が考えるべきなのは、株主の方に対してメリットを提供し、満足してもらえる株主総会を開催できるかどうか。「株主の満足度」という観点で、株主総会の在り方を検討されるといいのかなと思います。
一方で、企業にとってもメリットがないと、バーチャルオンリーに踏み切ることはできないでしょう。今回、初めてバーチャルオンリーを実施してみて分かったことは、事務局の負担やコストを大きく削減できることです。不安だった点も、Sharelyの方がしっかりサポートしてくれたので、安心して当日を迎えることができました。事務局だけでは不安だと思いますが、頼りになるプロのパートナーがいるのは心強いものです。まずは一度、Sharelyに相談してみることで、自社にフィットした株主総会を選ぶことができるのではないでしょうか。